恐らくは、腹が減ってあちこちエサを探して歩いたが、どこにも見つけられなくて、結局オレを起こす事にしたのだろう。ネコの奴、いくらオレがベッドに連れて添い寝させようとしても、なかなか大人しくしてない癖に、こういう時だけは上がり込んで、耳元でニャーニャー鳴きやがるんだ。目が覚めて時計を見たら、まだ朝の9時だた。冗談じゃないぜ、泊番の昼にこんなに早く起きてどうすんだよ。もし、今夜徹夜になったら、辛いじゃんかよ。でもネコの奴、自分の胃袋には正直らしくて、オレが二度寝しようとすると、哀願口調の鳴き声でオレを寝かせまいとするんだ。何かの本に、こういう時に素直に起きてネコにエサやらないと、ネコの行為はますますエスカレートして、終いには想像もつかない強烈な起こし方をする、と書いてあった。つまり、にゃんにゃん鳴いて起こすくらいは、まだ可愛らしい部類なんだと。
仕方がないから、85%以上寝ている体を起こして、エサを取り替えてやる。見れば昨日やったエサは半分以上残っている訳だが、時間がたった奴は絶対に食わない。別に腐っている訳ではないと思うが、口が贅沢になったのか、気分がお上品なのか、そんな物には見向きもしないで、日頃何かと寝不足の飼い主を叩き起こす(正確には鳴き起こされたのだが)のを躊躇わないのだから、大した奴である。昨日のエサを水洗トイレに捨て、風呂屋のおばちゃんから貰った試供品のカリカリをくれてやる。ネコの奴は居ても立ってもいられない風で、ニャーニャー鳴き倒し、頭をオレの足にこすりつけ、オレの周りをくるくる回る。エサ皿を置いてやると、もう周りの事は気にもならない様子で、エサ皿に頭を突っ込んでバリバリやっている。
最新記事
最新コメント
Links
Archives
記事検索
アクセスカウンター
- 今日:
- 昨日:
- 累計:
Categories
TagCloud