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 朝一番にスポーツ整形に行ってきた訳だが、診断結果は、右肩鎖関節脱臼。肩と鎖骨を繋ぐ靭帯が切れて、鎖骨が上に跳ね上がった状態である。医者曰く、出っ張ったのがみっともなければ手術、との事。そのままでは元に戻らんそうだ。どうしますか、と聞かれたので、「バイクに乗れたら見栄えは構いません」と返事したら、「じゃあ、そのままで直しましょうw」という事になった。
 暫くバイク乗れんなー、と帰ってくると、ケータイに着信記録。知らない番号だったので、またアテにならないクロスケの情報か、と思い、一応留守録だけ聞いてみた。すると、通りの斜め向かいのおじさんからで、ウチのマンションの2軒隣でクロスケを見た、との事。着信時間は、0922時。5分前だ!近い!
 慌てて飛び出し、その家へ。その家は、逃げた2日後に目撃された場所だ。しかし、外側から眺めたのでは分からない。電話を掛け直し、おじさんを呼び出したら、たまたまその家のおばさんも出てきた。何でも、声を掛けたら、納屋の中に入って行った、との事。水をあげたが出てこないらしい。そこで納屋に入らせて貰い、目を凝らして探してみると、奥の方にヘタリ込んだネコのケツが見えた。短いボンボンの尻尾。クロスケである。
 「クロスケ、おいクロスケ」と声を掛けてやったら、「にゃー」と弱々しく返事した。かなり弱ってるらしいから、抱き上げても逃げ出さないだろう。そこで抱き上げようとしたら、地面にしがみついてかなり抵抗する。それを優しく引き剥がし、埃だらけのガリガリの体を抱き上げて、顔を見せたら落ち着いた。
 礼は改めて、という事で、急ぎ病気に搬入。しかし容体は重篤。5キロあった体重は2.9キロまで落ちてた。黄疸、重度の脱水、肝不全。暴れ方がおかしいので、脳に障害があるかもしれない。肝不全の原因は、飢餓。発見が一日遅れたら死体になっていたそうだ。現況においても、脂肪肝ならかなりヤバいらしい。取り敢えず入院させ、肝炎の治療を行う事になった。
 初期の検査代が2〜3万円。入院代が1日15000円。かなりの長期に渡る、との事。昨日、ウェア2着分5万円ほどのオーダーをしたばかりである。来月にはスクールの回数券20回分を動員する予定だ。そこへこの大出費である。目眩がした。
 しかし、助かるか助からんか、ギリギリの所で見つかったのは、何かの思し召しだろうと思う。今、自分もスクールで相当煮詰まっている状態である。でも、ケガしても放って置いて良い程度の脱臼で済んだのは、やはり縁起物のクロスケのお陰であろうと思う。だとすれば、ここは一発、ドーンと金を積んで手当をしてやらねばならぬ。
 助かっても助からなくても、やり抜いた、という気持ちが大事なのだ。