かぼす
こないだ、シロを抱っこして、「お姉ちゃんだぞ〜〜」とかぼすの鼻先に近づけたら、かぼすが「フ〜っ!」と威嚇して、シロに猫パンチを繰り出し始めた。かぼすとシロは母親が同じタマの血の繋がった姉弟である。なので、てっきり仲良いのかと思ったら、どうもそうでもない。逆にかぼすを抱っこしてシロに近づけたら、シロが明らかに嫌そうに身体を反らせ、かぼすがウーウー唸り出した。どうやら、かぼすの方がシロを嫌いな様である。
今まで部屋ん中で追いかけっこし、取っ組み合いをしてたのを、てっきりケンカごっこするほど仲が良い、と思っていたのであるが、実態はシロを気に入らんかぼすが、何かの拍子にシロを追いかけ倒し、噛み付いていた事が判明した。姉というのは一般に横暴なものらしいが、にしてもシロがかぼすから嫌われる理由がイマイチよく分らない。確かに、トイレの砂を替えた時は、みりんに次いで二番目にうんこしにくるが、それが長幼有序にもとるというので頭に来ているのだろうか。何にしても、端から見てて、やはり横暴に見えるのである。
ものは試しで、シロを抱っこしてみりんに近づけてやると、みりんはペロペロとシロを舐め出した。シロも特段逃げようともしない。長兄みりんは、もとがフレンドリーなお世話好きな猫であるし、よしんば気に入らん事があっても、一閃睨みつけるだけで他の猫は言うこと聞いてしまう威力の持ち主であるから、ケンカにならんらしい。逆にみりんを抱っこしてシロに近づける反証もすべきであるが、みりんは抱っこ嫌いでヤマネコなみの抵抗を示すので、やらずにおいた。
何にしても、かぼすとみりんは仲が良く、シロはいつも少し離れたところにいるのだが、これはみりんが怖いとか苦手なのではなくて、なんと実妹かぼすが怖くて離れていた事が分った。まぁ、だからといって、別にどうこうする気もなければ、出来もしないのだがw
一昨日あたりから、かぼすのビチグソがスゴい事になってきた。あっちこっちにビチグソが付く様になったと思ったら、なんとかぼすのケツのフサ毛にビチグソが付きまくりなのである。いやはや参った。これまでにも猫がビチビチこくというのはあったけど、短毛猫の場合はさほど問題にならなかった。数年前のシロフサは、フサ猫であったけど、貧相なフサ猫だったので、そんなには問題にならなかったのだ。
とはいえ、放っておく訳にもいかない。まず、ケツ毛に絡まって乾燥したビチグソは、毛ごと引き抜く様に除去するしかなかった。次にビチグソで濡れて乾いた毛は、蒸しタオルで拭いてやろうとしたのだが、ケツ触られるのが嫌なのか逃げまくってキレイにならない。ケツ毛を切れという意見もあったのだが、拭かれるだけでイヤなもんを切らせる訳もなく、俺一人で出来る事は無くなってしまった。
まぁ、放っておいても治りはしないと思ったので、朝一番に犬猫病院へ。ビチグソも持参して検査してもらったけど、特段の異常はなし。食欲、ウンコの回数、エサを変えた等に変化がないのなら、身体的には下痢する理由が見つからないとの事。もしかしたら、今のエサが合ってないのかもしれないけど、とりあえず注射して整腸剤をエサに混ぜて与えてくれとの事で、帰って来た。
整腸剤は1週間から10日与えよとの事だが、うちは全員が同じ場所で飯食っているので、かぼすだけに与えるというのが難しい。他の猫も食っても問題ないとの事だったので、全員分に混ぜたがやはり食いつきが悪いようである。まぁ、こいつら全員食い過ぎなところもあるので、ダイエット代わりにしばらく様子見てみる事にする。
3年前に亡くなったくろすけであるが、これが実は恐怖の噛みネコで、腹を撫でようものならガブーっ。ケンカごっこの時も当人はごっこのつもりでも、こっちはうっかりしたら血を見るほど激しかったりする。まぁ、こちらも面白がっておちょくったりしてたので、余計激しくなったのだと思うが、噛みネコになるには原因があるらしい。
くろすけは、おそらく生後2ヵ月くらいでウチに拾われたのだが、生まれつきだったのか病弱で、母猫や兄妹から遅れを取っていた(らしい)。つまり、兄妹と遊んだり、母猫から十分なケアを受けられないで、かつ親離れ前にウチに来た事になる。これは猫の社会性が育成される上で大きな障害になるそうな。
一方、みりんは、ウチに来た時は生後大体3ヵ月くらいで(なので子猫の可愛らしい盛りはあっという間に終了w)、かつ生まれた時から親兄妹と一緒で(親ごと段ボール箱に放り込まれて捨てられてたところを保護された)、しかも保護してくれた所が昔から地域で猫の保護活動をやってる障害者の作業所だったもんだから、親子だけでなく他の猫とも接する事ができ、しかも不特定多数の人間とも接しまくってた。なので、貰い受けに行った時は、それはそれはメッチャ懐きまくりで即貰いしてきたのだが、生まれてからの経緯を聞けば、スーパー社会性猫という事になる。
フサ猫のかぼすを拾った時に、果たして先住のみりんがちゃんと受け容れるか心配であったが、確かに最初の4日くらいは警戒してたものの、直ぐ慣れて面倒見る様になったのは、こうした社会性が十分に備わっていたからではないか、と思う。
かぼすはというと、こちらは野良スタートであるものの、母親と兄弟と一緒にずっと暮らしてて、親離れの直前にウチに拾われた。時期的には2.5ヵ月くらいで、かぼすを拾った2週間後には他の兄弟達は姿を消した(母猫は相変わらず通ってきて、新しい子猫産んだ)。つまり、かぼすも猫の社会性は十分身に付けた状態でウチに来たのである。そのせいもあってか、みりんを親だか兄だかの様に慕って懐いている。
みりんとかぼすの決定的な違いは、みりんはほぼ飼い猫として成長したのに対して、かぼすはウチに拾われるまでは野良で、兄弟で食べ物を争う様な暮らしぶりだった。そのせいか、みりんは与えられたエサ以外に興味を示さないが、かぼすは人が何か食べてるとすごく興味を示す。見た目がシベリア猫の血を引いているいるのに、育ちが悪いのであるw
みりんもかぼすも噛みネコではない。じゃれる時は甘噛みしてくるのは、こうした社会性を身に付ける機会を得たからだと思う。遊んでやっても、非常に穏やかでちょっと物足りないくらいである。
よくペットショップで、小さい子猫がショーケースの中に入れられてるのを見ると、この子らは将来大きくなったら、穏やかな性格になるんだろうか、と心配になる事がある。大抵は懐っこそうにガラスに擦り寄ってきて、飼ってくれ(買ってくれ?)アピールをする可愛らしいのが多いが、早くから親から引き離されて、果たして社会性が身に付くのやら、と思う訳だ。
みりんは短毛の黒猫なのであまり汚れは目立たないが、かぼすはグレー&白なので、白の部分が若干黄ばんできた。エサはそこそこの物を与えてるので、口もさほど臭くなく、従って身体もそんなに臭くないのであるが、やっぱり舐めきれない部分は黄ばむんだなー、という事で、ほぼ1年振りに風呂に入れた。
当然暴れまくりの泣きまくりで、ちょっと失禁もしたっぽいが、取り敢えず洗い終わって、バスタオルでくるんで時間掛けてゆっくりドライヤー当てて乾かした。長毛だけになかなか乾かないのだが、90%ほど乾いたところで解放。まぁ、夏場ではないし、クーラー掛けてても風邪ひくひどではない。あとは自分で舐めてた。疲れたらしく、グッタリしてたが、横になって伸びたまま身体舐めてる様はちょっと可愛かった。
明けて今日。一晩のウチに完全に身体は乾いたのであるが、手触りが半端無く良くて、サラサラ。黄ばんだところは黄ばんだままだったが、まぁ、そういう色の毛なんだろうな。それよりも、昨日はちょっとベタってたのが、シャンプーしたお陰でここまで変わるとは、ちょっと驚きだった。
今までは短毛猫しか飼った事なかったし、完全部屋飼いで、エサもそこそこのだから身体も臭くならず、風呂に入れる必要を感じてなかったのだが、やっぱり人為的に長毛にされた猫の場合は、こうやってタマにはメンテナンスしてやる必要があるみたいである。その事を初めて実感させられた。
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