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左端の生姜を擦ったやつみたいなのが、リンゴの絞りかす

 こないだ、久々にライ麦パンを作った時、初めてりんごを擦り下ろし絞って汁を作ったのだが、絞りかすが出るという事に初めて気がついた。当たり前と言われればそれまでだが、りんごはこれまで、そのまま食うか、ジュースになった奴しか知らなかったので、絞りかすというのは初めて見たのだ。その絞りかすを食ってみようとしたのだが、それなり不味くて食わずに捨てた。
 しかし、後になって考えてみたら、カスと言えどもリンゴである事には変わりなく、絞らずにそのまま食う時はカスになる部分も食っているのだから、カスといえども食い方はないものか、と考えるようになった。例えば、ライ麦パンに混ぜて食ったりである。その昔、第一次大戦の時のドイツでは、じゃがいもやカブラの粉をパンに混ぜて食ってたというのだから、リンゴの絞りかすだってやれない事はないはずである。
 というのも、ライ麦粉が高い、という事情がある。昔は小麦粉よりもライ麦粉の方が安かったらしくて、それ故に白パンは上級階級や将校用、黒パンは平民や下士官兵用とされていたのだが、今は小麦粉の倍の値段するのである。まぁ、健康志向であれ趣味的であれ、そういう代物にけち臭い事を言ってはならんと思うのだが、何のかんので常食可能な食品である。安くあげたい、節約したいという主婦的感覚も生じてくるのである。
 調べてみると、意外と絞りカスを使ったケーキなどのレシピが出てくる。読んでみると、ジューサーで果実や人参などを絞ったあとのカスの処理に、みなさん結構困っているらしい。ケーキにしたり、畑の肥料にしたりといった具合である。
 面白いのは、リンゴの絞りかすをベースに、バイオプラスチックを作ったりもしてるらしい。そっちに使うのは、絞りかすを乾燥させて粉末化したものみたいだ。実は、絞りかすを乾燥させて保存し、必要な時に使う方法はないかと調べていたのだが、乾燥だの粉末だので引っかかってくるのは、バイオ材料としての用法ばかりなのである。
 まぁ、絞りかすをそのまま食ったのでは全然美味くのだが、パンなりケーキなりにすれば、美味く片付けられるのだろうか。もっとも、先に書いたじゃがいも粉の戦時パンはあまり美味くなかったらしいし、カブラ入りに至っては最悪とか悲惨の極みであったみたいだ。そのまま食って美味くないものは、混ぜても美味くないかもしれないが、試してみない事にはわからんな。