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 去年の暮れに、嫁はんが不注意でみりんの尻尾を10針も縫う怪我させて、6万円もかけて治療したのであるが、毎日、隙あらばかぼすにオモチャにされつつも、どうやら無事に縫い目はくっついた様である。バリカンで刈られた毛も、ほんの少しずつではあるが、生えてきてる様である。まぁ、筆みたいな格好になっている間は、かぼすのオモチャになるのは避けられないであろうが、あとは毛が生えそろうのを待つばかりである。
 さて、あの事件があってから、みりんがやたらと嫁はんに懐く様になった。以前からそうだったのかも知れないが、見るからに懐いていると思う。これまではテーブルの上に乗ってきても、まずは自分の方に来てたのだが、今は嫁はんの方に擦り寄っていく。嫁はんも抱っこしてやれば良いのに、重いとか言って、テーブルの上で抱きかかえるだけなのだが、それでもみりんは頭擦り付けて、べっとり横になってくっついている。
 一体、どういう心境の変化なのか分からない。みりんは元々フレンドリーな猫で、嫁はんにも最初から近寄って行っていたが、ここまでベタベタしてる風でもなかった。むしろ、かぼすの方がベタベタしてた様に思う。普通、尻尾を怪我させられる様な目に遭えば、警戒して近寄らない様なもんである。それが以前に増して懐く様になったのは何故か?
 察するに、よりフレンドリーにしておかなければ、もっとエライ目に遭うと考えているのかもしれない。一日24時間のうち、自分が家に居るのは正味12時間でしかない。対する嫁はんは24時間家にいる。接している時間は、嫁はんの方が圧倒的に長くなったのだ。つまり、なんらか世話される機会も、嫁はんの方が多くなっているのである。となれば、嫁はんに媚びを売る必要は出てくる、というもんである。そのくらいの知恵は、猫でも湧くのであろう。
 しかしまぁ、「懐かない」という理由で虐待される犬猫があとを立たない世の中である。飼い主やその家族に懐くのは、愛玩動物の義務でもある。そのあたり、ウチは上手いこといってて幸いである。

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尻尾には目がついてないせいか、油断や隙だらけのみりん