こんなツイートが流れて来た。職や身分の貴賤の感覚というのは、身分制度が発生した古来からあって、それは今の時代にあっても、厳然として人の精神の中に息づいているという訳だ。この世に存在するものは、何一つとして必要から生まれたものはなく、また不必要なものは一つもないにも関わらず、醜いものや汚いもの臭いものは、古来から侮蔑と嘲笑の対象だった。おそらく、これはこれからも変わらないのだろうと思う。
 これは自分が子供の頃にオカンから聞いた話しだが、とある町でバキュームカーの組合が、市に対して賃上げを求めてストライキを起こしたそうだ。ところが労使交渉が難航して妥結せず、ついにバキュームカーの軍団が市中から集めた糞尿を、登庁してきた市長めがけて噴射したという。そして「言うこと聞かなんだら、もう一回りして出直してくるぞ!」と凄んだとか。嘘か本当か知らないが、自分が子供の頃はバキュームカーが走り回っていて、月々決まった日に家々から糞尿を回収していた。しかも、シューのおっさんは結構怖かったので、この話しもまんざら嘘とは思えなかった。
 これは、それまで卑しいとされてきた職業の人が、労働者意識に目覚めた事例として受け止めて良いエピソードだと思う。人間は食えば出す。しかも毎日である。それを処理する仕組みは、どうしても都市には必要である。その必要な仕事をしてるものを見下げたり、あるいは最低限の要求さえ無視したら、どういう事を起こすか、どういう事になるか、それを面白おかしく、かつ身もよだつ様なエピソードとして人の口々に伝わったのだ。
 自分はこのツイ主の人に、敢えて、悲しむのでなく、敢然として、自分の仕事の名誉と誇りを、こういう事いうバカに宣って欲しいと思う。高性能なアンドロイドに人間並のAIが搭載される時代がくるまで、こうした汚れ仕事は、人間が、誰かが、やらねばならないのだ。

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