monogatari_konjikiyasya
 よくご婦人が「仕事と私、どっちが大事?」なんて底意地悪い質問をしてくる事がある。この手の質問をしてくるのは、大抵はご婦人で、故に文字通り女々しいい問われようである。試みに、うちの嫁さんに、こんな質問をしてくる女をどう思うか、と訊いてみたところ、答えが極めて明快であった。こう問い返せというのだ。

「仕事のない俺と仕事のある俺と、どっちがいいか」

 そりゃもう、言わずもがなであろう。むしろ、この逆質問に対して、ご婦人がどう返事するのか聞いてみたいものであるが、それはデータに現れている。


 自分にも経験がある。付き合って1年目に会社を不当解雇になって解雇撤回争議を起こしたのであるが、半年そこらは応援してくれたものの、段々と相手のされ方が粗末になっていき、ついに「毎晩疲れた顔して帰って来るのを見るのが辛い」といって出て行き、最後は「活動家の女になる気ない」とフラれてしまった。争議中というのは、社会的には無職であるし、争議が終わるまで再就職も出来ないし(本音であれ建前であれ、職場復帰を目指してるので)、争議が終わったあとの事など終わってみなければ分からない。つまり、「仕事のない俺」は物の見事に捨てられたのである。

 実はこの話は前振りで、昨日、タイムラインに流れて来たのは「バイクと私、どっちが大事」というものだった。ある人は、「海に沈むバイクと私どっち助ける?」という風に書いてたが、そんなもん、“私”の方に決まっているではないか。バイクの替えはあるが、“私”の替えはないのである。“私”よりバイク選ぶんなら、海に沈む前に世間に放流した方がお互いの為である。
 自分から言わせると、自分とバイクを比べてる時点でバイクに負けてると思うのだが、「バイクに負けてる」と思うほど、相手の自分に対する扱いが粗末に感じてるという事でもある。この点に関しては、男の側も留意が必要である。男は彼女とか嫁とか、安定的に存在してるものには、実はあまり気を払わない鈍感ところがある。家内安全とか無事息災というのは、実のところ、男の用語である。なので、ご婦人がこんな質問をしてきている時は、犬が土食ったりした時の様に、何らかの変調を来している可能性がある。と思って、優しく気の利いた事の一つも言わねばならない。