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 こないだ、Amazonビデオで『高い城の男』のシーズン4が公開されたので一気見した。既に原作から大きく話しが外れているのだが、テレビシリーズはそれそのものの作品として見れば、それなりに面白い。自分は日本人なので、出来れば日本側のパートはモチっと丁寧に作って欲しかったなー、と思わないでもないが、木戸警部役の人初め、出来る限り一所懸命“日本人”をやろうとしてたのには好感を持てた。
 さて、歴史改変SFなこの作品であるけど、この作品の根底にあるのは、やっぱりアメリカ人好みの「家族」だの「愛」だのと言った事なんだな、と感じた。いや、嫌味な意味ではなくだ。特に顕著なのは、ジョン・スミス元帥の抱えた苦悩。あれは辛そうだ。北米で一番偉い地位にありながらドイツの風下でビクビクしなきゃならない立場。反発と信奉する家族。権力者であるだけに苦悩が大きいのが辛い。ラストで予想外のどんでん返しで一切合切チャラにしたと思ったのも束の間、とても残念な結果になる。
 権力者が苦悩する作品は色々あるのだけど、このテレビシリーズはそれこそがテーマだったのかもな、と感じた。これは原作では全然触れられてない部分である。つか、あの原作を、ようここまで変えたなー、と感心する。その意味で、歴史改変の部分は、もはやどっちらけになってしまっているのだが。
 感心するところも多く、またツッコミどころも多い作品だったが、改めて原作を読んでみたくなった。本棚のどっかにあったはず。