XR230“パンツァーファウスト号”を売却した。急な話である。先月、谷田部で一緒に走った人が、XR230が欲しいという事で、こないだの日曜日、駐車場でチョロっと乗ってもらい、その場で即決した。しかも、今月10日のじょんいっと祭りに投入するらしく、その日、置いてきた。あっさりしたお別れである。
XR230は元々はトレールトライアル用に買ったのであるが、早々に挫折。むしろ粘り強い強心臓なトルクに惚れ込んで、これでもかこれでもかと改装しまくり、2013年から2015年の主力機となった。今でこそ「重さの割にはパワーがない」と文句言っていたが、当時はこれでデコボコランドを走り回っていた。乗ってて楽しいバイクだった。というより、バイクを乗る楽しさを始めて感じれたバイクだった。
それまでバイクを「乗りやすく改装する」という発想は全くなくて、とにかく「乗りこなせる様に頑張る」という思想しかなかったのだが、それはすなわち、心身ともに苦行であった。趣味で苦行なんざ真っ平であるから、このバイクが無かったら、今頃、この趣味は辞めていたはずである。
そうした重要な役割を果たしたバイクではあるが、近年、旧式化した印象は免れず、勝沼レベルのレースでは明らかにパワー不足だった。そして、CRF450RXと合わせて、軽量かつ高出力なバイクに統合する計画の中で、BetaのX-Trainerに転換する事になり、その資金の為にも売却を考えていた矢先、幸いな事に引き取られる事になった。これからもちょくちょく見かけるではあろうけど、ひとまずご苦労様でした。