harem_man

(DANRO 2019.03.13)

 これを読んで、「非モテの側も手の打ち方を変えてきたな」と感じた。非モテというのは、今までは貧乏くじ引かされた悲嘆の人、というイメージであったのだが、今では「非モテ」というライフスタイルとして確立しようとしてるという事だ。
 面白いのは、いわゆる「少子化対策」と絡めて考察されている事だ。確かに、少子化をどうにかせないかんと言われる一方で、非モテの男女は置いてけぼりである。旧来の一夫一妻制では、こうした死蔵?された資源も活用せねばならないところだが、不味いものは食えたもんじゃないのが現実で、意識だけではどうにもならないものがある。それをネガティブにだけとらえず、前向きに考察したのが、この人の考えだ。
 ここでモテの連中は、戦慄した方が良いと思っている。今の時代、子供育てるのには莫大な費用がかかる。ベンツ買うか子供育てるか、といった事は言われたのは、何年前だろう。そのくらい金がかかる。その上、人生100年の後始末は自分らでやれと、65歳までに2000万円貯めろなんて言われるのである。非モテの連中が、趣味などで人生エンジョイしている間に、多妻に多子を抱えたモテ男は、猛烈な養育費に人生追われまくる、という絵面が想像される。これは非モテの復讐以外の何物でもないではないか。
 物事には作用があれば反作用がある。バブル時代に、「正社員になるよりフリーターの方が稼げる」などと言ってたら、今や正社員になるのは大変で食うや食わずの非正規雇用だらけではないか。モテ非モテの関係も、その様な反作用の時代が来たという事である。おそらく、多くのモテの方々は、こんな押し付け、真っ平御免であろうけど、国家が配偶者を無作為に押し付けてくる体制でなく、あくまで自由恋愛を基軸とした婚姻関係をベースにするなら、この人が言う様な社会のあり方にしていく必要もあろうかと思う。