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 嫁さんにインスタントラーメンを作ってくれというと、次の手順でやる。
  1. 丼に粉スープと水を入れ、レンチンする
  2. 鍋でラーメンを煮て、笊で湯を捨てる
  3. 1に2を入れる
 これがもう、どうにもこうにもあっさりし過ぎてて、食った気がしない。しかも、なぜかいつも伸び気味だ。非常に不満なのである。一体どこでこんな作り方をするのか、岩手ではこれが普通の作り方なのか難詰したところ、「とあるラーメン屋さんが、健康にいいインスタントラーメンの作り方として紹介してた」との事。がっくりである。
 何ががっくりかというと、ラーメン屋ともあろう者が、ラーメンを不味くする作り方を紹介してどうするのか、と。貴様が紹介してる作り方は、いわゆる店で出てくるラーメンの作り方であって、インスタントラーメンの作り方ではない。なるほど、湯がいた湯を捨てれば、油も鹹水も抜けて健康には良いのだろう。でも、そんなクソ不味いもん食うくらいなら、インスタントラーメン食うの止めろというのが正解だろう。安くて美味いものは概して健康に良くないものが多いのであるが、健康を第一に留意するなら、そんなもん食わなきゃ良いのである。
 インスタントラーメンの美味しい食べ方は、インスタントラーメンの袋の裏にちゃんと書いてある。メーカーが試行錯誤を費やして、やっとこ辿り着いた一番美味い食べ方である。メーカーだって売れて貰わねばならないから、一番美味い食べ方を書いている。それから外れたものは、「やってみたけど大して美味くない」というものが大半である。インスタントラーメンの作り方は、大抵は麺を茹でて粉スープを入れて、というアレだ。つまり、茹でた湯にもうま味を活かす何かが含まれていると見るべきである。それを捨てちゃ意味がないのだ。
 これに関連して、実は自分も長い事間違えてた事があった。それは袋麺の焼きそばの事で、自分は茹でた麺を笊で湯を捨てて、フライパンで炒めて付属のソース絡めて作るもんだと思ってた。ウチのオカンがそうしてたからそう思ってたのだが、実は湯は捨てずにソースを入れて湯が蒸発するまでソースを絡めながら熱するのだ、という事を数年前に知った。言われて初めて、袋の裏にそう書いてあるのに気がついたのだ。それまで、粉ソースの日清は使い難く、液体ソースのサッポロは使い易いと思っていたのだが、それ以来、むしろ粉ソースの日清の方が良いんじゃないか、と思う様になった。
 という訳で、嫁さんには、今後、普通にインスタントラーメンを作る様に厳命した。美味しく食べれるものをわざわざ不味くする必要はないし、また美味しく食べて然るべきなのである。ただし、健康に留意してくれた事には感謝して、昔から健康に留意する人は、残った汁は飲まないのだ、という事を伝えておいた。残った汁にご飯をドボンするなど、断固としてしてはいけないのであるw