まだ京都から帰還する前の話し。親父とカメラの話しになって、東京から持ってきた三脚を見せてアレコレ説明していたら、何かの拍子に「かちーん」と音がして、何かが床に落ちた。何だろうと思って床を探ってみると、何かの破片みたいなのが見つかった。それは何と、三脚の足の根っこの部分、足を止めているシャフトのガイド部分が割れて、欠けた物だった。よく見てみると、残ったもう一方のガイドもヒビが入っていて、いつ割れても不思議はない。そうなると、足がもげてしまって、うっかりカメラが乗った状態だと、そのまま地面に激突してしまう。実に危険な状態だったのである。
 こうなったら、もう使うのはヤバイ。使って使えない事はないのだが、いつ壊れるかもしれない物を、いつまでも使う訳にはいかない。そもそも、この三脚を譲り受けてから、もう8年以上経っているのである。タダで譲り受けたから、という訳ではないが、原価償却はとっくに終わっている。新しいのを買い替える時期にきていたのだ。ただ、使って使えない訳でもないので、そのまま親父にやる事にした。
 ところが、親父は「壊れたら直す」主義者である。おっ欠けた部品を接着剤で着ける、と言い出した。もともと力が掛かる部分であるから、割れた以上はどんな接着剤で着けても、いずれは壊れる運命なのだが、むざむざ壊れっぱなしにしておくのは、主義に反するらしいのである。それで瞬間接着剤で割れた部品をくっつけ、さらにヒビの入っている部分にも接着剤を流し込んで、取り敢えずくっつけた。それを使えとオレに言うのだが、そんな修繕ではとても信頼性がおけないので、遠慮する親父に無理無理おしつけてきた。少しでも帰りの荷物を減らしたかったのもあった。
 前にも書いたが、神社仏閣では三脚は使えない事が多く、また速度戦を要する撮影でも三脚は使えない。ただ、落ち着いた写真を撮る時には、三脚は不可欠である。そうなると、軽くてコンパクトですぐに使える、という三つの要件を満たした三脚がベストである。さらに強度と対加重性、操作性も大事だ。金を出せばいくらでも良い三脚が手に入るが、金はカメラとレンズでスッカラカンになっているので、出しても1万くらいしか出せない。さて、どんな三脚を買うかな?