ネコの奴、風邪をひいて鼻水を垂らしている。どんな端正な顔つきでも、鼻水垂らしているネコというのは、アホにしか見えないものだ。しかも、口で息をするという思想が無いらしくて、無理にでも鼻で息をしようとするから、極めて苦しそうである。窒息しなければ良いが、とも思うが、なんぼアホでも鼻詰まらせて窒息するほどアホではないらしい。その辺りは神さまも上手くこさえたのだろう。
 かく言うオレも、軽い風邪をひいたらしい。鼻がグズグズして、くしゃみが連発する。熱はないから体はしっかりしているが、鼻が詰まると思考力が落ちる。蓄膿持ちに秀才なし、というが、アレは本当だろうか。「SS-GB」に出てきたフート連隊指揮官は、確か蓄膿持ちだったが。日曜日の本栖の稽古の疲れが、まだ残っている。一体何を疲れる事をしたのか、全然自覚がないのだが、やはり文数の合わない長靴を履いて、MP44を持って走ったからだろうか。つまり、我が隊の編上靴と小銃よりも重かった、そのわずかの差が筋肉痛になった、という事か。
 その日曜の稽古には、韓国のテレビが取材に来ていたのだが、そのクルーによると、オレは韓国のとあるお笑い芸人に、姿形から雰囲気、しゃべり方までそっくり、という事らしい。日本語と韓国語で、しゃべり方がそっくりというのも変な話しだが、まぁ世間には似た奴が3人いる、というくらいだから、似てるのだろう。しかし、お笑い芸人というのに引っかかりを感じた。だいたい、芸風が読めるのだ。やはり、海の向こうでも「汚れ」なんだろう。嬉しいやら困ったやら。
 今日はこれから仕事。ネコにエサやって、出発する。