毎日疲れて帰ってくると、ネコがニャーニャーお出迎えしてくれる。ネコ好きにとっては微笑ましい光景である。確かにネコは飼い主の帰還を歓迎してくれているのである。なんと言っても丸一日、たった一人で留守番していた訳であるから、ネコの方も寂しいのである。
 しかし、一通り歓迎が終わった後に待っているのが、「遊んでくれ」攻撃である。とにかく、先に羽根のついたヒモのおもちゃで遊んでやらない事には、ひどい事になるのだ。こっちはトイレに行ったりメールや掲示板のチェックをしたり、メシくったり、それよりも早く横になりたくて仕事を済ませたいのに、ネコの方はそんなもんは放っておいて、「オレと遊べ」とそれはもうひつこく鳴き叫ぶのである。ニヒャーン、クニャーンともの悲しそうな声で鳴いているのだが、これが社前抗議行動のシュプレヒコールみたいにうるさくひつこいのだ。それでも忍耐して放置しておくと、今度はフスマや柱に爪を立てて掻きむしり、メシを食っている場合は砂箱にはいって脱糞してくれたりする。自分の要求が通らない時のネコは、まさに嫌がらせの達人なのだ。
 昨日は何やかやでグダグダと用事をしていて、結局、本も読まずに寝てしまったから、遊んでやれなかった。だから今日は帰ってから最低限の用事を済ませて、ヒモのおもちゃで遊んでやったのだが、あまりにもうれしかったのか、ヒモを追いかけて勢い余って壁に激突していた。まぁ、自分から激突したから、あまり痛くもなかったみたいだが。