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 台所で飯盒メシを握り終わり、歯を磨いて部屋に戻ってきたら、押し入れでいじけていたクロスケが机の上で座っていた。あまりひつこく怒っていても大人げないので、頭をなでて許してやった。すると、何やらクビがかゆいのか、後ろ足でけたたましく首筋を掻き始めた。変だな、としばらく観察していたが、体をむずむずを震わせたり、ひっきりなしに体を嘗めたり。どうも様子が変である。
 もしや、と思い、昔飼っていたネコに使っていたノミ櫛を探し出して、首筋に当ててみた。……ビンゴ、ノミがうじゃうじゃ取れた。体長2ミリくらいのデカいメスのノミである。5回ほど梳いただけで、10匹近く取れた。しかもまだいっぱい居そうである。こうなったら、無理に梳かさず、明日一等最初に犬猫病院に行って、フロントラインを買って首筋に垂らした方が良さそうである。無理に取って、指で潰し損ねた奴が逃げたら、今度はこっちが食われる番である。
 しかし、この4年間、ウチに来た最初の時を除いてノミなんか湧かした事ないのに、なんでまたノミなのか。まぁ、玄関の土間に降りたりしてるから、そこから移ったという事は十分考えられる。これを放置しておくと、まずクロスケの毛の中でノミが大繁殖して、オーバーフローした奴がウチの部屋のカーペットに移住し、大繁殖。結果、ネコもオレもノミに食われまくり、ネコは毛で覆われているからまだしも、オレは見た目にもエライ事になってしまうのである。
 今のところ、クロスケに付いたノミも、まだ世慣れてないのか、ノミ櫛で梳かれると、櫛の歯の間でジタバタしてるだけであるが、そのウチ慣れてくると、梳かれた途端に毛の中に潜り込んだり、地面に飛んだりして、ずる賢くなる。そして圧倒的兵力で、まるで『スターシップトルーパーズ』のバグズみたいに、人海戦術で襲いかかってくるのである。