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 先週の土曜日の事なんだが、仕事に行こうと歩いていたら、角のゴミ捨て場の陰から、白いフサフサのネコがフラフラと出てきた。シロフサである。一番最初の印象は「またか」というものだった。どういう訳か知らないが、この近辺では大体2年に一度、この種のシロフサが捨てられているか迷っている。どこの金持ちが飼っていたのか知らないが、決まってシロフサなのである。例によって声を掛けたら、ヒョコヒョコとやってきて、足に頭を擦りつけてきた。触ってみると、毛がフサフサしているので見た目判らなかったが、ガリガリに痩せている。暫くエサにありつけなかったらしい。あまりに哀れで、捨てておけず、抱っこして連れて帰り、クロスケのエサを与えて出かけ直した。そして仕事から帰ってくると、玄関先で三つ指ついて待っていた。そのまま外に置いておいては可哀想と思い、段ボール箱を拾ってきて、タオルを敷き、夜中だけ家に上げる事にした。昨日などは、あまりに寒かったので、タオルの下に使い捨てカイロを入れ、休みだったので一日家に置いておいた。
 引き取り手を探しているが、みんな哀れんではくれるものの、引き取ってくれる人はいない。まぁ、いくらヒマラヤンとはいえ、得体の知れないネコである。抵抗があるのは当然であろう。そこで今日、思い切って犬猫病院に連れて行った。そして血液検査と便の検査をして貰ったところ、猫エイズ、猫ウイルスは陰性、便の方も取り立てて異状なし、少々貧血気味なのと(体重は3キロしかない)白血球量が多め、という事であった。洟を出しているのと、踵を擦りむいていて化膿しているので、抗生物質を与える事になった。あと、ノミが付いているに違いないので、レボリューション6%を付けた(クロスケにも帰ってから付けた)。
 病院に連れて行くまでは、それなりに悩んだのである。どこの馬の骨とも知れない猫に、そこまでやる必要があるのか。恐らく、常識で考えれば、ないであろう。しかし、このままどこかに捨ててしまうのは簡単な事であるが、おそらくこの先、機会ごとにこの事を思い出すかも知れない。自分に不運があれば、そのせいにするかもしれない。同じ後悔するにしても、何事もやり切らねば気が済まない損な性格である。だったら、このシロフサも、自信もって他の人に引き取って貰えるレベルまで回復させた方が、自分自身が納得できるではないか。その様な訳で、今日は16000円払い、これから毎日抗生物質を飲ませつつ、しばらく週一で病院に連れて行く事になった。
 ここまで努力するのであるから、誰か優しい奇特な人に貰われてもらいたいものである。このシロフサは、クロスケとは違って、元々の生まれからして愛玩される為に生まれてきたのであるから。