出勤する時の事である。近所のマンションには、白と雉の野良猫の親子が2組と、そのテテ親どもが暮らしてるのだが、何故かマンションの入り口に全員集合していた。その理由は、カニカマの新品のパックが落ちていたからである。ただし、未開封。果敢にも、白の子猫が一匹、パックにかぶりついて、どうにか1本だけ抜き出して、カニカマを包んでいる薄いビニチューブの上から、苦労してカニカマをしがんでいた。みんな食べたいが、手、というか、口が出せない感じである。
 このネコども、日頃は顔見れば逃げる、可愛げのない連中だが、この雨じゃ、餌やりに来る人も来なさそうだし、第一、目の前にご馳走があるのに食えないのは可哀想だ。
 そこで近寄って、カニカマのパックを開けてやった。ビニチューブも邪魔だから取ってやったら、みんな怖々集まってくる。外し終わって、カニカマから離れるやいなや、みんな一斉にカニカマに突進し、たちまち売り切れ。空になったゴミを拾って、悠々出勤した。
 ま、そのウチ、イイ事あるだろう。