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 先日、神保町の書泉グランデの6階にあるバイクコーナーで、このメッチャ強烈な本を発見してから、実は実は気になって気になって仕方なかった。最初は根本敬がバイク本でも出したのか、と思ったら、全然違う東陽片岡という、なんか鉄工所みたいな名前の人だった。でも、このぶっ飛んだ画風、高校の時に根本敬の漫画をガロで読んで以来、好きなのである。
 中身について触れるのは、これから読んでみようというチャレンジャーな人に悪いので、雑感だけ書いておく。まぁ、バイクコーナーに置いてあっただけあって、全編(あ、短編集ね、これ)バイクネタである。が、バイクを下敷きにした青春ドラマでもなければ(ある種青春ドラマもあるんだが)、恋愛ドラマでもない(まぁ、これもある種恋愛ドラマでもあったかな)。ぶっちゃけ「人生負け組」というか、勝ち負けの前に勝負にならない人達が主人公である。つまり、「生まれた時点で、敗北者」(『ルサンチマン』花沢健吾)よりもひどい、自分が敗北者たる自覚さえない人達ばっかり出てくる漫画なのだ。一応、タイトルでは「うすバカ」となっているが、「うす」どころではない、かなりヤバイ人達である。でも、それでも生きてるんだから、ある意味すごいと感じた。社長の悪口言ったとかいう理由で解雇されて3年も必死に争議やってみたり、それで彼女に振られて落ち込んで悩んでみたり、争議が終わってハローワークに行けば行ったで書類選考で17人待ち、なんていうクソ真面目な人生がバカバカしく思えるくらい、ある意味、自信に満ちあふれた作品群なのだ。
 ちっとも爽やかじゃないこの漫画、久しぶりに笑わせてもらったし、せこせこ将来の事考えて実は悩んでたりする自分が、すごくちっぽけに見えてきた。オレも7年ぶりにバイク乗りに復帰して、どっかツーリングでも行くかな!