■「反日映画」に懸念=日本は戦争責任表明を−中国監督
(時事ドットコム 2015/11/14-15:59

 自分も『南京!南京!』は一応は見て、良く出来てるな!とも思ったし、そうなのかな?とも感じたのだが、ただラストのへんちくりんなダンスシーンだけは、さっぱり意味が分らなかった。中国人には理解できるのかもしれないが、日本人の自分にはさっぱりである。あのシーンだけで、この映画の価値は台無しになったと思う。
 中国人監督が作った中国映画なのだから、反日的バイアスが掛かるのは仕方のない事だと思う。それをおして、日本兵役に日本人俳優を選んだのも立派だと思うし、出来るだけ当時の日本軍の雰囲気を再現する為の努力をしているのも見て取れた。戦争であるから、残虐な事も淫蕩な事もあったであろうから、その部分をして反日的と批判するのは間違いである。およそ、相手国に侵攻した軍隊が、自国民を庇護するのと同様に扱うなどというのは、稀な事である。
 だから、こうした映画があっても良いと思うし、興行的に失敗するにせよ、日本国内で上映されても構わないと自分は思う。人間は自分が見たいと思うものを、選択的に見る生き物である。自分などは、実は軍装の考証面でこの映画を見ていたのだ。反日かどうかは、二の次だったのである。
 その様な訳で、最後の最後の、入城式?のシーンは、「????」でしかなかった。クソ真面目な映画のはずだったのに、パロディでもギャグでもなく、もちろん再現性もない。訳の分らん締め方だった。「中国映画が世界で注目してもらいたいなら中国だけでなく人類全体の立場に立つ必要がある」……この監督も、その点は理解してるのだろうか。ともあれ、日本でこの映画が上映されなかった理由は、その内容の為でなく、そのラストであったと自分は思っている。